歯科嫌いで20年ぶりの治療 噛めなくて丸飲みを何とかしたい(40代 男性)
患者さんの希望「とにかく、噛めるようにしてほしい。」
「子どものころから歯が弱く、歯医者通いを繰り返したけれど、歯の治療は大の苦手で、大人になってからは仕事を理由に治療を先延ばしにしていました。実は、20年ぶりの歯科医院です。
このところ、歯が抜けてきて噛めなくなり、このままではいけないとずっと悩んでいました。萩原歯科医院のホームページに出会い、ブログも全部読んで、ここなら話を聞いてもらえそうだ、完全個室の治療も通いやすい、と、思い切って相談に行きました。
治療の流れ
①初診相談で歯科治療への不安や恐怖心を取り除く
第一の関門は、患者さんの歯科治療、歯科医院への大きな恐怖心です。治療や通院が患者さんの負担無く続けられるように、最初の相談の時に、今までの思い、嫌だったこと、悩み、希望をじっくりと時間をかけて伺いました。
残っている歯はありましたが、わずかに根だけが残っている歯や、深い虫歯、あるいは歯周病が進行して支えの骨が失われているような状態で、義歯の支えなどに使うことが困難でした。
②即日回復義歯(歯を抜いた日に入れる義歯)治療
治療方針として、歯を抜いて義歯を作ることになりましたが、抜いてから義歯を作ることになると、義歯が出来上がるまで、歯が無い状態で生活をしなければなりません。仕事にも支障が出ることを避けるために、歯を抜いてすぐに装着する「即日回復義歯治療」を行いました。
抜歯をすると、日を追うごとに、歯ぐきや顎の土手の形が変化していき、義歯が緩くなったり当たるところが出てきたりします。変化に合わせて義歯内面の調整も行いました。
③機能審美調整義歯治療
ある程度、歯ぐきの状態が落ち着いてきてから、改めて丁寧な型取り、歯並び確認義歯などのステップを踏んで、機能審美調整義歯治療を行いました。
この患者さんのように、噛めない状態が長期間続いた方は、ご自身が噛みやすいところで噛む癖がついていることがあります。または、どこで噛んだらよいかわからなくなっている場合などもあります。
こうした方に、機能審美調整義歯(調整およびトレーニング用の義歯)を作らずに、いきなり金属の義歯を作ってしまうと、金属のために壊れにくいという特徴がある一方で、出来上がった後で、本来の噛みあわせの位置からずれていたことに気づくことがあると、調整が困難なため、期待通りの結果を得ることができない場合があります。歯の見え方や並びかた、義歯の形態のためにも、確実な精密金属義歯を作製するために、当院では機能審美調整義歯治療を行います。
④精密金属義歯治療
治療のステップは多くなり、期間もかかりますが、機能面審美面の調整をしたうえで、長く快適に使える金属床義歯を作製しました。精密金属義歯治療の後、それまで使っていた機能審美調整義歯は、将来、精密金属義歯の修理が必要になった時にスペア義歯になります。消毒をして患者さんにお返しし、精密金属義歯の預り修理が必要になった時に、スペアの機能審美調整義歯をお持ちいただいて、預かっている間に使っていただくことができるようにしています。
患者さんの咀嚼能力の変化
この患者さんは治療によって、初診時には噛めなかった咀嚼能力表の以下の物が噛めるようになりました。
イカ(煮)、酢だこ、しわたくあん、するめ、貝柱、大根漬、型焼きせんべい、セロリ、ピーナッツ、リンゴ
患者さんの感想と困っている方へのメッセージ
「噛めるようになったことに加えて、今まで口を開けたくなかったので、職場でもおそらく無愛想に見えていたと思うが、今では自信を持った口元になったので、職場の人たちの感じ方も、ずいぶん変わったと思う」
『あれほど嫌だと思っていた通院も全然嫌ではありませでした。』
「私のような患者さんはたくさんいると思います。でも、萩原歯科医院に1回来てみると、自分が思っていた歯科医院のイメージと全く違うことがわかります。治療は全く苦痛ではなかったし、あれほど嫌だと思っていた通院も全然嫌ではありませでした。いちばん嫌だったことは何かと聞かれましたが、最初に足を踏み入れることでした。それ以降は全く嫌な思いをしていません。もっと早く来ればよかったというのが、正直な気持ちです。とにかく、一度相談に行かれることをお勧めします。」
まとめ
入れ歯治療に限らず、歯の悩みやお口の悩みが無くなると、噛めるといった機能面だけでなく、自信を持って会話ができること、笑えること、と言った心理面での大きな効果があります。
そのため、萩原歯科医院では、審美面の調整には念には念をれて取り組みます。特に、前歯に関係する入れ歯の場合は、社会生活上の悩みが少しでも解消できるように、心を配りながら治療を行っています。