No3 治療中に歯がない状態がないよう、ブリッジを取ってその日に義歯を入れた症例(50代 女性)
投稿日:2020年10月20日
カテゴリ:当院で入れ歯治療を行った患者さまの声
萩原歯科医院で入れ歯治療を行った患者さまの声をご紹介
萩原歯科医院では、高い質の診療と患者満足度を維持するために、治療がいったん終了した方に、郵送にてアンケートのご協力をお願いしています。ここでは、その一部をご紹介させて頂きます。
アンケートからの抜粋
上顎は連結ブリッジで全ての歯が繋がっていましたが、右側から1本ずつ抜けていき残っている左側の歯も辛じてくっついているだけの状態でした。
自分でこれは総入れ歯にするしかないな、でも歯を抜くのは怖いから自然に全部抜けるのを待ってから保険の入れ歯を作って頂ければいいやと思っていましたが、痛くてご飯粒を噛むのも辛くなってきて抜けるまでで待つのは無理だと思い、歯医者さん探しを始めました。
探しても探してもここにお世話になりたいと思える所はなかなか見つからずに、たまたま池袋に居る時にスマホで入れ歯の上手な歯医者と検索したところ、萩原歯科さんが出てきてホームページを見てこちらにお世話になりたいと思いました。
色々と不安や恐怖心はありましたが、副院長先生のカウンセリングを受け、先生のお人柄からも安心感に変わりました。院長先生も優しく楽しい先生ですし、衛生士さん、スタッフの方々も明るく優しいので、歯医者さんに通うのが苦痛じゃないという初めての感覚でした。
抜歯も痛み無くあっという間に終わり、即日回復義歯を使用して2日後には殆どの物を痛みなく噛めるようになり、嬉しくて涙が出ました。
1年以上痛みに耐えながら食事をしてきましたので・・・
重度の歯周病も衛生士さんの治療と歯磨き指導で歯茎も健康な歯茎に近づきつつあります。萩原歯科さんに感謝感謝です。これからもよろしくお願いします。
ご来院時の状況
お越しになった時は、上顎の10本連結しているブリッジの歯が抜けて今にも取れそうで困っておられ、半年前から食事もしにくかったそうです。若いころから歯の治療はずっと通っていて、全体的な大がかりな治療も今まで3回ほど行っていたとのこと。
現在のブリッジは、14年前に他の歯科医院で行った治療で、歯周病の診断があり、歯周外科手術、矯正治療と同時に、上顎10本ブリッジ、下顎4本ブリッジの治療をされておられました。その後、1~2年は定期健診に通っていましたが、その後は足が遠のいていたそうです。
「こんなに悪くしてしまったので、今までの歯科医院にはもう行きたくないです。痛くても、我慢をして歯科医院には行っていませんでした。上の長いブリッジは土台の歯が抜けて取れてしまいそうなので、総義歯になるのはしょうがないと思っています。そんな中で、萩原歯科医院のホームページを見つけ、一度相談してみようと思いました」とのことです。
また「治療中に歯が無い期間がないようにして欲しい」とのご希望でした。
当院の治療方針
全体の流れとして、上顎のブリッジが今にも取れそうで、緊急性が高いため、まず、上顎の義歯治療を行うことにしました。上顎はブリッジを外すとともに抜歯も必要となるので、義歯を装着しながら、抜歯後の傷の治りを待ち、そのあとで下顎も含めた義歯治療および歯周病治療を行うことにしました。
患者様と一緒に治療計画を決定し、次のような手順で治療を進めました。
1.上顎
歯周病がかなり進行しており、上顎は残せる歯は無いと診断。早く義歯を作製しないと、ブリッジが抜け落ちてしまう。
入れ歯の型取りの際に、ブリッジが抜けないように、工夫をした型取りをして、歯を抜く前に(ブリッジが抜け落ちる前に)歯を抜いた後その場ですぐに装着する即日回復義歯を準備する。
予め義歯を作製しておき、ブリッジを除去。保存できない歯も抜歯。すぐに、口の中で準備しておいた義歯を適合させて、歯が無い状態がないように審美性を確保した即日回復義歯治療を行う。
即日回復義歯治療は、応急の義歯であり、抜歯後の審美性の確保と、抜歯後の顎の土手が治りを待ちながら調整をしていく義歯のため、傷が治った後、歯並びの確認を含む本格的な義歯治療にすすめていく。
2.上下顎の本格的義歯治療
下顎は残せる歯もあるため、部分義歯治療を行う。下顎も抜歯を行う歯はあるものの、本格的な義歯の型取りで抜けることはないと思われ、上下共に機能審美調整義歯治療を行うことにした。
下顎も歯を抜く前に、抜いた後にすぐに装着する義歯をあらかじめ準備しておいて、装着する直前に歯を抜いて、すぐに義歯を装着して、審美性を確保する。
残した歯は、しっかりと歯石除去や口腔管理の方法の指導を行って、歯周病を改善させ、できるだけ自分の歯を残すことに努める。
上下の義歯ともに、口の動きや頬の動きを確認しながらの機能印象をして、安定した義歯の形態を求める。
完成の前に、歯並び確認義歯を作製して、実際にお口の中に歯並び確認義歯を入れて、歯を見せて笑った場合の歯の見え方や、横顔の確認、歯の傾斜などの細かい歯並びを確認、修正する。
義歯完成後も実際の生活での食事や会話時の頬や舌の動きによって、義歯が安定して使えるかどうか、細かく調整を行う。
機能審美調整義歯で状態が安定して、問題なく使えるようになった時点で、壊れにくい精密金属義歯を検討する。
治療の留意点
今回の症例では、患者さんが若いこともあり、インプラントがよいか義歯が良いか十分に検討を行いました。
インプラントの方が咀嚼効率は高く、入れ歯に比べて違和感は少ないというメリットはあります。しかし、患者さんが高血圧であること、喫煙していること、今までに歯周病で歯を失っていること等から、インプラントの長期の予後のリスクが高い点を詳しく説明させて頂き、患者さんの希望もあり、義歯治療を選択されました。
また、下顎の残した歯の中に経過観察中の病巣があるために、機能審美調整義歯治療で安定を得られましたが、病巣の状況によって変更の可能性もあるため、精密金属義歯には進まずに、定期健診をしながら、機能審美調整義歯の状態で慎重に経過をみていくことにしました。
概要
年齢・性別 | 50代 女性 C様 |
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治療箇所 | 上顎:総入れ歯 下顎:部分入れ歯 |
通院回数 | 12回 |
通院期間 | 6ヵ月 |
リスク・注意点 | 想定されるリスクとして、慣れるまでの一定期間、違和感があります。 |
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