夜、入れ歯を外すと旅行にも行けないし、地震の時心配です 50代 女性

重症の入れ歯患者さんを主に受け入れる萩原歯科医院の患者さんからの相談例です。
長い間、治療に通っていましたが、だんだん歯が抜け、いよいよ義歯と言われました。でも、旅行が趣味で、夜入れ歯を外すことになると、友達との旅行に行けなくなってしまいます。また、夜中、入れ歯を外しているときに地震が起きたら、あわてて入れ歯のないまま飛び出しそうで、そのことも心配です。夜、外さない入れ歯ができますか?

当院の入れ歯は、夜、はずさない入れ歯です

夜、入れ歯をはずすことは、患者さんにとって、大変重要な問題で、ご心配になるのは、当然のことだと思います。

実は、1995年(平成7年)1月17日の阪神・淡路大震災の発生が、早朝、6時前であったため、入れ歯をはずして寝ていた方の多くが、入れ歯を紛失したり、探し出せなくて、大変不自由な思いをされたことをご存じでしょか?

いつも入れ歯を使っている方が、入れ歯がない状態でいることは、食事の問題だけでなく、社会的にも、精神的にも大変な苦痛です。

災害時において、たとえば洋服や他のものであるなら、どこかから借りてきても代用できますが、こと入れ歯に関しては、他の人のものを借りることはできません。阪神・淡路大震災の時は、近隣の歯科医師会が中心になって、ボランティアで、入れ歯作成に尽力し、多くの方に喜ばれたという話も耳にしています。

入れ歯を使っている方の多くは、「入れ歯は夜間、粘膜を休めるために、はずして、水に浸けておくように」との、指導を受たことでしょう。しかし、萩原歯科医院で治療をした患者さんには、ほぼ全員の方に、「夜も入れ歯をしたまま、寝てください。」と言っています。

ここで、はっきりとお断りしなければならないのは、萩原歯科医院での治療した入れ歯に限定したお話ということです。様々な条件をすべて備えた当院の入れ歯に限り、夜間は外さないほうが良いというのが私の考えです。

改めて確認をしておきますが、清掃状況が悪い場合や、入れ歯が合っていない場合など、夜間に入れることが、マイナスになることも多いものです。

私は、あくまでも、私が治療をした患者さんには、条件を満たしたうえで、「夜間は入れ歯をしたままで休んでください」と、お話しています。

東日本大震災も場合も、避難所での食事が、噛みにくいことで、不自由な思いをされた方も大勢いらっしゃいます。

夜外さないことも大切ですが、お使いの入れ歯が、普通の食事が取れるものであることも、とても重要です。